給与所得者が1億円の純金融資産を持つためにはどうすればいいのか?
貯金で1億円貯めるには、例えば、一ヶ月あたり10万円貯金する場合、83年間貯金し続ける必要がある。大学卒業後の22歳から始めるとすると、105歳で達成できる。その年齢まで定職について働き続ける必要があり、実質不可能である。そうなると、より多くの貯金をする必要がある。
給与所得から常に貯金することは、給与所得が上がりづらい昨今、かなり厳しいのではないだろうか?
貯金では難しいとなると、別の方法が必要である。副業をして給与所得の底上げをするなど考えられるが、1日24時間しかない自分の時間を切り売りすることであり、時間には限界がある。仮に、本職で8時間労働した後に、さらに数時間程度の労働をしたとする。副業で得られる給与は本職を超えるようなことは稀で、通常少なくなるだろうが、それでも一ヶ月あたり本職の10万円と10万円の副業による貯金ができたとして、毎月20万円でも41年以上かかる。休みなく22歳からずっと働き続けて、63歳頃にようやく貯金額が1億円になる。
定年退職前に1億円を達成するのは、かなり困難だと言える。
もっと効率的な方法はないだろうか?その方法の一つに投資がある。自分の労働力や能力以外の方法で資産を形成できる方法であり、複利を利用することもできる。例えば、株式市場であれば、東証プライム全銘柄の平均利回りは約2%である。銀行の定期預金の利回りが0.45%(東京スター銀行で100万円を預金した場合、2024年4月現在)なので、およそ4.4倍である。仮に、2%の利回りで毎月10万円の積み立てをした場合、50年間で1億円ほどになる。さらに、同じ利回りで毎月20万円の積み立てであれば、30年で1億円になる。
定年退職前に1億円達成の見通しが立つのではないだろうか。もう少し高い利回りの銘柄を選択することで、その期間は短くなる。
先ほどの株式による2%の利回りで毎月20万円の積み立ての例であれば、複利による利益は2700万円ほどになり、その利益によって積立期間が短縮される。投資をする場合の利点はこの増加する利益である。自分自身の貯金は7300万円弱となる。ただし、欠点もあり、株式として金融資産を持つ以上、評価額が購入額を下回ることもある。この点には注意が必要だが、過去50年程度で平均すれば、そのような状況は極稀であると言える。
給与所得者が1億円を得るためには投資、特に株式投資をすることが近道だと言える。
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